黒いたたきに、
黒い靴箱、
モノトーンな我が家の玄関。
靴箱の上には、
タイやシンガポール、バリの雑貨たち。
床には、
トルコのカーペット。
アジアンテイストな
我が家唯一の
ただ雑貨を飾るだけのコーナー。
この家に住む前は、
シンガポールに2年、
タイのバンコクに3年、
計5年間、東南アジアで暮らしていた。
この部屋の内見時、
リビングダイニング入口で、
視界に飛び込んできた
明るい木目のフローリングと白い壁に白いドア。
外はどんより曇った日だったけれど、
明るい室内に、一気に気分が上がり、
ここがいい!
と決めた。
真っ白な室内に、
手持ちの家具が違和感なく合った。
ただ、
大切に持ち帰ったアジアン雑貨の
置き場がなかなか定まらなかった。
地域差は多少あるけれど、
アジアン雑貨は、
濃いブラウンや黒か、
鮮やかなピンクやブルー、グリーンベースのものが多い。
これらを
リビングダイニング内で
数少ない雑貨をおける場所、の
どこにおいても、
雑貨だけが 浮いていてしまう。
とりあえず、
と仮置きしたのが玄関。
明るい室内に対して、
暗い印象の玄関。
窓のない玄関なのに、
黒い靴箱とたたきで、
更に暗くなってる、
と不満だった。
ところが、
アジアン雑貨を置いてみると、
黒い面だけが悪目立ちすることがなくなった。
暗いだけの印象が
和らいだように感じた。
ダークな色合いのアジアン雑貨が、
黒ベースの玄関を
引き立たせてくれた。
思い出いっぱいの
大切なアジアン雑貨たち。
この雑貨を目にすることで、
いまでは非日常となった、
海外での日常生活を思い出す。
捨てたり、
しまい込んだりせず、
こうして、
思い出の雑貨たち
を飾るだけのスペースが、
いまの私にはまだ必要。
それでも時々、
黒い面が、
強くも暗くも感じられ、
いっそ明るい色に張り替えてしまおうか、
と思うことがある。
面倒だから、というのもあるけれど、
この黒はアジアン雑貨に合う色だから、
飾って楽しみたい、
と思えるあいだは、
現状のままでいこうと思う。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。