20年目の五月人形。
松阪木綿のランチョンマットを敷きもの代わりして兜を置き、
菖蒲の花とともに飾る。
この兜、数年前に、飾らない年が続き、
もう処分してしまおうか、と思ったこともある。
元々は、ガラスケースに入っていた兜。
ガラスケースが重く、出し入れしづらいし、
一年のうちほとんどしまってあるわりに、
かさばり、持て余し気味だった。
でもまだ息子達の成人まで数年ある。
成人するまでは手元においておきたい。
そう思い、眺めていた。
兜はお気に入りで、 飾りたい、と思うのに、
いざ出す段階になると億劫になるのは何故だろう。
そんな頃、テレビのお片付け番組で、
日本人形のガラスケースだけを処分しているご家庭を見た。
重苦しい雰囲気だった日本人形。
ガラスケースを取り外すと一変、
軽やかになり、とても素敵な空間に変わった。
そうか、
我が家もケースから出して、兜だけ飾ればいいんだ。
台座部分からガラスケースをはずすとき、
ドキドキしたけれど、
いざはずしてみると、気分は一新。
購入時と同じくらい、新鮮に見えた。
ガラスケースは埃や人形の形崩れを防いでくれるけれど、
ガラスケースを綺麗に拭いていないと、
かえってくすんでみえる。
取り外すことで、くすみと圧迫感がなくなり、
兜は輝きを増したかのよう 。
また、コンパクトになり、
出し入れがとても気軽にできるようになった。
飾るのは息子達の成人まで、と思っていたけれど、
いまはその後もずっと飾り続けたい、と大切にしている。
クリスマスやお正月、季節の行事は大げさなことをしなくなった。
それでも季節感を大切にしてくて、ささやかな飾りつけを楽しむ。
季節の飾り付けを片付ける際には、
名残惜しさを感じつつ、
無事この季節を迎えることができたことに感謝する。
そして、来年もまた何事もなく迎えられるよう願いながら、片付ける。
この兜飾りも明日にはそんな思いで片付ける。
その前に、
我が家の男性陣、息子達そして夫の健やかな一年を願いながら、
眺めつつ、夕食後は柏餅をいただこう。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
↓ テーブルで飾るのにちょうどいいサイズの花器です